土木とは何か
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「土木」という言葉を聞いた時、皆さんはどのようなイメージを思い浮かべるだろうか。ほとんどの人が、街中でよく見かける道路工事などをイメージするのではないだろうか。
デジタル大辞泉によると、「土木」は以下の通り定義されている。
土石・木材・鉄材などを使って、道路・鉄道・河川・橋梁(きょうりょう)・港湾などを造る建設工事。土木工事。また、それら建築物を造る産業。
やはり、イメージ通りのことが記載されている。何も間違ってはいない。しかし、「土木」にはもっと深い意味がある。
土木学会のHPにある土木の定義を見るとそのことがよくわかる。
土木(Civil Engineering)とは、「市民のための工学」あるいは「市民の文明的な暮らしのために、人間らしい環境を整えていく仕事」を意味する言葉です。
これを見ればわかるように、「土木」とは単にものを造るという行為にとどまらず、道路・鉄道・河川・橋梁・港湾などインフラを造ることを通じて、市民の暮らしを良くすることなのである。
以下のHPにも「土木とは何か」について、わかりやすく記載されているので、参照されたい。特に、横浜国立大学の細田教授の夢ナビ講義は、「土木とは何か」について、とてもわかりやすくまとめられている。30分の動画も掲載されており、「土木」について改めて考えさせる力のこもった視聴することができる。
中央大学の山田正教授は、「土木」について以下のように言及している。
「あくまでも個人的な定義ですが、『世の中で困っていることがあって、誰もやり手のないもの』そういうような問題は全て土木工学が扱う分野といえます」
この定義を見ると「土木」は扱う範囲がとても広く、奥が深いものであることがより一層感じられる。
まとめ
- 土木とは単に造る行為にとどまらず、インフラの整備を通じて、人々の暮らしを良くし、豊かにしていくことである。
- 土木とは、国土をつくり、国をつくっていく行為そのものである。